買う側や売る側の立場で一度は見積書、請求書、納品書、領収書などを目にしたことがあるはずです。そのようなものを作るためのシステムだと考えてください。
今回はAccessのクエリを使って、テーブル同士の関係を把握しましょう。
【1】まず以下の図Aを見てください。

この図はこれまでに何度か出てきたことがあるので問題ないと思います。T04Customer(顧客マスター)を中心に、共通するフィールド同士で関連付けることで、T04Customerには無い都道府県、市町村、地域名、郵便番号、性別を表示することができました。
実は現在よく使われている『リレーショナルデータベース』の考え方はこの図に集約されています。この図の関係がわかればあとは楽です。テーブルが増えても基本は一緒ですので今のうちにしっかり押さえておいてください。
何故このようなテーブル構成にするかといえば、文字より数字のほうが容量が少なく入力ミスも少ない、修正があった時参照されているテーブルのデータ1箇所を直すだけで済むからでしたね。
【2】次に以下の図Bを見てください。

以下にテーブル名とフィールド名をまとめておきますので参考にしてください。
・T06Goods(商品マスター)
GOODS_CDは重複しない番号
GOODS_NAMEは商品名
PRICEは単価
・T07Slip(伝票)
SLIP_CDは重複しない番号でオートナンバー型
SLIP_DATEは販売日
CST_CDは顧客番号
・T08Details(明細)
DETAILS_CDは重複しない番号でオートナンバー型
SLIP_CDは伝票番号
GOODS_CDは商品番号
AMOUNTは数量
NOTEは備考
*オートナンバー型のフィールドはデータベースが自動で連番を入力してくれます。
T07Slip(伝票)だけでは何が売れたか分からないのでT08Details(明細)が必要です。しかし明細だけでは商品名や価格が分からないのでT06Goods(商品マスター)を参照する仕組みです。
でもまだ足りない情報があります。そうです。伝票だけでは誰が買ったか分かりませんので、顧客名や住所が必要です。そこで図Aと図Bを合体してみましょう。
【3】以下の図Cを見てください。

これですべてのデータがつながりました。次回からいよいよフォームを使って伝票入力を行いますが、システムの全体像を頭に入れておくと理解が深まります。